八女茶の茶畑が有名な福岡県八女市。ですが、茶畑以外にも有名な棚田があるのをご存じでしょうか。天空の里・鹿里（ろくり）は稲穂の色彩美と棚田の曲線美が素晴らしい、八女市を代表する棚田のひとつ。

秋になると真っ赤な彼岸花が咲き乱れ、稲穂の黄金色と合わさり最も美しい風景を私たちに見せてくれます。今回はそんな天空の里・鹿里（ろくり）の棚田について詳しくご紹介していきます。

天空の里・鹿里（ろくり）の棚田はどこにある？見どころは？

天空の里・鹿里の棚田は、福岡県八女市星野村の鹿里地区に位置していて、八女市街地からは車で40分前後の場所となります。鹿里の集落は星野村の中でも標高が比較的高く、空が開けていることから別名「天空の棚田」とも呼ばれているのだとか。

人口40名ほどの小さな集落の中心に開けた棚田が壮大なスケールで広がっており、その光景はまさに絶景。地域内には展望所もあり、そこは写真撮影スポットとしても人気があります。

市街地からのアクセスもあまり良くなく、小さな集落なので棚田周辺にその他の観光スポットや小粋なカフェなどがあるわけではありません。しかし、この美しい棚田の絶景を拝む為に遠方からも多くの人が観光に訪れます。

ベストシーズンは彼岸花が咲く9月！刈り取り前の稲穂とのコントラストを楽しんで！

鹿里の棚田は稲穂の緑が生い茂る春や夏も、雪が積もる寒い冬も、四季を通していつ訪れても美しいのですが、やはりベストシーズンは稲穂が黄金色に染まる秋です。

特に9月の下旬ごろは畦に無数の彼岸花が咲き乱れ、刈り取り前の黄金の稲穂と真っ赤で妖艶な彼岸花のコントラストが何とも言えない美しさです。

タイミングが合えば鹿里地区の秋の一大イベントである「彼岸花まつり」の時期に訪れるのが良いでしょう。

祭の期間中はだご汁の販売や地元で採れた農産物の直売など、様々な催し物が開催されるので、村の方や観光客が多く集まり、集落全体が賑わいます。（2021年の開催時期は未定）

一泊して美しい星を眺めるのもおすすめ！

鹿里の集落がある星野村は「星のふるさと」とも呼ばれていて、美しい星が見られる事でも知られています。昼間に棚田の絶景を楽しんだ後は星野村のホテルに宿泊して空一面に広がる星を眺めるのも素敵な過ごし方ですよね！

星野村にある「星の文化館」には星と泊まれるプチホテルがあり、一人客用のドミトリーから大人数で泊まれるファミリールームまでバリエーション豊かに揃えられています。

更に施設内では天体観測ツアーや星に関するワークショップ、講習会なども随時開催しているので、一泊予定の方は併せて訪れてみると良いでしょう。

「昼は棚田、夜は星」大自然を五感で満喫できる天空の里

美しい棚田の風景は日本全国様々な地域で見られますが、彼岸花と黄金色の稲穂の両方を楽しめる棚田は、少ないでしょう。また、一の中で約2週間程度しか見る事ができない光景という点も希少性があり、いつかは絶対に訪れてみたいと思ってしまいますよね。

天空の里・鹿里の棚田は、棚田のみであれば半日～1日、星を見る予定でも1泊あれば十分楽しめます。

八女市には他にも日本の棚田100選に選ばれた「広内・上原の棚田」や、高級茶を生産する「八女中央大茶園」など、大自然を感じられる観光スポットがたくさんあります。週末のショートトリップや八女市街地の観光ついでに足を運んでみてはいかがでしょうか。

清水みち子

大宰府在住。

旅行会社に勤務の傍ら、休日には知らない町の散策や食べ歩きが趣味の30代女性。

コロナ禍の最近は資格取得の喜びに目覚め、通関士、宅建資格を独学で取得。

趣味はペット（猫）とのお散歩。特技は料理（初めて食べたメニューでも独自で作ることが出来る）。