”ものづくりの街北九州”の象徴!「TOTO ミュージアム」に行ってみた!

私達が毎日利用する便器やウォシュレットですが、そのメーカーと言えばどこを思いつきますか?恐らく大半の人が「TOTO」の名前を挙げるでしょう。日本人の暮らしに定着した衛生陶器や水回り製品を作るTOTOは、実はものづくりの街北九州出身のメーカーなのです。

福岡県北九州市の小倉にあるTOTOミュージアムでは、様々なTOTO製品の歴史を目で見る事ができます。今回はそんなTOTOミュージアムについて詳しくご紹介していきます。

TOTOミュージアムはどこにあるの?

TOTOミュージアムは、福岡県北九州市小倉北区に位置していて、TOTOの本社と製造工場に隣接する形で建っています。2015年にオープンしたこちらの施設ですが、それ以前は本社ビルの一部を改装してTOTO歴史資料館として運営されていました。

現在はミュージアムの為の建屋が単独で建っており、その近未来的な外観がかっこよく、入る前からワクワクしてきます。

展示を通して振り返る「水回りの歴史」

TOTOミュージアムの一番の見どころは、TOTOが創業する前から始まる日本の衛生陶器歴史です。日本初の腰掛式の便器のレプリカや、昭和2年に初めて商品化された便器などの現物が展示されています。

これらは「近代化産業遺産」に認定されている大変貴重なものなのだとか!ガラスケースに入れられて大切に管理されているので実際に触れてみたりすることはできませんが、眺めてみるだけでも十分楽しめそうです。

その他にも初めて商品化されたウォシュレットの展示や、便器の形の移り変わりが歴史年表のように並べられているエリアなどがあります。目で見ながら日本の衛生陶器の歴史がわかる貴重な展示ですね。

近代化産業遺産に認定されているのは便器だけじゃない!

TOTOミュージアムの展示品の中で近代化産業遺産に認定されているのは便器だけではありません。展示されている様々な洋食器も近代化産業遺産となっています。

なぜ衛生陶器の会社で洋食器?と疑問に思うかもしれませんが、TOTOのルーツとなっている「日本陶器」は、衛生陶器を製造する前は輸出向けの洋食器を作る会社だったのです。その兼ね合いでTOTOミュージアムではその時代の貴重な洋食器セットも展示されています。

また、日本陶器から独立し東洋陶器(現TOTO)となった後も、下水道の整備が進んでいない日本ではあまり洋便器が売れなかったのだとか。そのため軌道に乗るまでの間は洋食器や陶器類は主力の商品だったようで、東洋陶器時代の洋食器も一緒に展示されています。

便器と食器が同じ会社で作られていたというのは少々衝撃がありましたが、よく考えると素材は同じ陶器ですので納得ですよね。

日本だけでなく世界中で使われているTOTO製品

歴史や過去の出来事も興味深いですが、TOTOの今や未来も展示されているのがTOTOミュージアムです。中でもグローバルギャラリーは注目しておきたい展示のひとつ。日本でとっても有名なTOTOですが、実は世界中でも愛用されているメーカーで、「その国のTOTOになる。」をテーマに、各地域に根差した製品展開を行っています。

2021年現在、販売や営業を行う拠点だけでも14か国あり、製造拠点も含めるとその数は18か国となります。TOTOミュージアムの展示では、これら海外の各拠点で展開されているTOTO製品が見られるグローバルギャラリーという展示スペースもあります。

日本との違いや、国・地域ごとの特徴を比較しながら見て回ると面白いかもしれません。

知る事で、日々の生活がちょっぴり楽しくなるかも?

今回は福岡県北九州市小倉北区にあるTOTOミュージアムについてご紹介しました。私達人間が毎日使うトイレに必ずあり、大変身近な存在である便器ですが、そのものにフォーカスして形がどうだとか、タンクのサイズがどうだとかを考えた事のある人は少ないと思います。

しかし、より便利でより快適にと進化し続けているTOTO製品の歴史を知る事で、トイレの見方が少し変わるような気がしますし、便利な世の中に生まれた事に有難ささえも感じます。初めて入るトイレで「おっ!これは最新タイプだな?」なんて目で便器を眺めてみるのもなんだか面白そうですよね!

たまにはいつもと違う所に出かけたいなと考えている方は、週末のお出かけ先の候補地にしてはいかがでしょうか。

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