〜知っておきたいリノベ〜  リノベしたい中古住宅がどのような工法・構造で建てられたか!

工法・構造によっては思っているようなリノベができない!
ということにもなりかねないので調べておきましょう。
 
一戸建て住宅の建築工法は大きく「木造軸組在来工法」「木造枠組壁式工法」
「鉄筋コンクリート工法」「鉄骨組工法」に分かれます。
 
木造軸組在来工法
日本古来より伝わる日本の風土に合った伝統的な工法です。また、日本らしいデザインが最も引き出せ、最も多く使われている工法です。
土台(基礎)に木の柱と梁で骨を組み、筋交いという斜め材・金物で地震等の横からや引き抜きの荷重に耐える構造となっています。柱と梁で構造を作り、壁を配置するという工法のため間取りの自由度が高かく、大きい開口部を持った開放的な間取りも可能です。間取りに融通が利くことから、増築、減築を伴うような間取りの大規模なリノベーションにも柔軟に対応ができます。そして、木という素材は鉄やコンクリートに比べて軽くしなやかだけでなく、熱を伝えにくい性質があり高い断熱性能も持ち合わせています。
コストの面でも比較的低く抑えられます。また、木は火事に弱いと思われがちですが、決してそうではありません。薄い木や細い木は直ぐ燃え尽きてしまいますが、柱や梁のような太い断面の大きい木は、燃え始めて表面が炭化することで火を内部まで進行させにくくし、構造耐力がなくなるまで燃え尽きるにはかなりの時間を要することから、木の耐火性能は見直されています。
一方で、木はその温もりや風合いなど自然素材の良さが最大の魅力である反面、床下や屋根裏の湿気による腐朽やシロアリ等の害虫による被害などに注意が必要となります。
 
木造枠組壁式工法(ツーバイフォー工法)
材料寸法や金具等が規格化された非常に合理的な、アメリカ・カナダから伝わって来た工法です。
2インチ×4インチ等間柱を組んで枠組みをつくり合板と接合しパネル化して床や壁をつくります。それらを専用の金具・金物で一体化して強い6面体構造を形成する工法です。
床や壁で建物を支える面構造となっています。材料寸法や金具等の規格化によるコストダウンが期待出来るのに加えて、職人の技術差による施工ミスを少なくすることが出来るのが利点です。
木という素材の断熱性能が期待できるのに加え、規格された合理性をそのままに断面を4インチから6インチや8インチ等に変えることで壁の厚みを増して断熱性能を高める等、工法の特長をより活かすこともできます。
柱や梁という点で支えるのではなく、壁という線や面で全体を支える6面体構造工法なので、地震等にも非常に強いというメリットがあります。その反面、壁の量と配置バランスによって建物が構成されているため、壁に大きな窓を開けたり、大開口空間をつくりにくい工法です。
 
鉄筋コンクリート工法(RC造)
鉄筋という鉄の棒を網目状に組み、周りを板材で囲いを造り、そこにコンクリートを流し込むことで柱・梁・壁・床等を造る工法です。
コンクリートは脆く割れやすい、鉄筋は錆びやすい、というそれぞれの素材の弱点をお互いに補うことで、強固な構造となります。鉄とコンクリートは熱による膨張率がほぼ同じであるなど、相性がとても良く、お互いの良い所取りをした工法とも言えます。また、コンクリートはとても重いため、音が伝わりにくく、防音性能にも優れています。
しかし、建物の構造を造るだけでも工程が非常に多く手間も時間も必要となり、そのためのコストが膨らんでしまうことになってしまいます。また、コンクリートは熱を通しやすく、また熱を溜め込む量が大きいという特徴を持つ材料です。そのため、冬場は室内の熱が屋外に逃げやすいために寒く、夏場は日中の日射を溜め込んで夜に放出されるために寝苦しい等、快適性を阻害する要素も含んでいます。
 
鉄骨組工法
鉄の柱や梁で骨組みを造る工法です。
基本的な構造の考え方は木造軸組在来工法と同様ですが、鉄は木よりも非常に強度が高いため、柱や壁がない大空間や大きな窓を付けたりすることのできる、自由度が高い工法です。また、鉄はとてもしなやかで強く、細い材料で強い構造を造ることができるため、内部をすっきりとした圧迫感のない空間にすることができます。
一方で鉄は熱を通しやすいため、冬場は室内の温められた空気が外に逃げ易く、室内外の温度差による結露が生じやすくなります。他の工法と比較して、火災時の長時間の高熱には弱く柱の倒壊の危険性が高いことや、防音性が劣るというデメリットがあります。
 
 
マンションの構造には、「RC造」「S造」「SRC造」があります。
ただしこれは構造というよりもマンション構造に使用される材料の違いになります。
 
◎RC
RC造とは、鉄筋を組んだ型枠にコンクリートを流し込んで固めた構造体のことで、英語で補強されたコンクリートという意味を持つ「Reinforced Concrete」の頭文字を取ってRC造と呼ばれています。
鉄筋は引っ張る力には強い一方で、熱に弱く、さびやすい、また圧縮力には弱いという特徴があります。一方、コンクリートはアルカリ性で耐火性に優れ、圧縮力には強いですが、引っ張る力に弱く、鉄とは逆の特徴があります。
RC造はこのように逆の特徴を持った鉄筋とコンクリートが、お互いの長所を生かしつつ短所をカバーし合うことで、マンションに必要とされる強度を保っています。
型枠にコンクリートを流し込んでつくるため、建物の形を比較的自由にできることから、現在、日本のマンションで最も多く取り入れられています。
 
S
S造とは柱や梁などに鉄骨を使用した構造体のことで、英語の「Steel」の頭文字を取ってそう呼ばれています。
鉄骨造には、軽量鉄骨造と重量鉄骨造があり、使用する鋼材の厚さが以下の通り異なります。
軽量鉄骨造:厚さ6mm未満の鋼材を使用。2階建ての住宅や小規模店舗などで多く採用。
重量鉄骨造:厚さ6mm以上の鋼材を使用。3階建て以上のマンションや高層階ビルなどで多く採用。
マンションの場合は、主に重量鉄骨造が採用されており、RC造よりも大きな空間がつくりやすく、工期が比較的短くて済むことから、工場やオフィスビルなどの大空間にも使用されています。
鉄骨は切った断面の形がH型、型、I型などをしており、それぞれH型鋼、角型鋼、I型鋼などと呼ばれています。
 
SRC
SRC造とは、鉄筋コンクリート造の芯の部分に鉄骨を入れた構造のことで、鉄骨鉄筋コンクリートを意味する「Steel Reinforced Concrete」の頭文字を取って呼ばれています。
RC造とS造の両方の長所を持ち合わせていて、RC造よりも強く、柱も細く建てやすいというメリットから78階建て以上の中高層マンションに多く用いられています。
そういった大きなメリットがある分、建設にかかる費用はRC造やS造に比べて高めとなり、マンションの価格も他に比べて高くなりやすいというデメリットがあります。
 
マンションの構造に使用される柱や壁の材料による違いだけでなく、構造材の組み立て方によっても構造に違いがあります。それが「ラーメン構造」や「壁式構造」というものです。
 
ラーメン構造
ラーメン構造とは、柱と梁の接点がしっかり接合されていて、耐力壁や筋交いを導入しなくとも耐震性を確保しやすい構造形式のことです。地震などの横揺れに耐えやすく、マンションに多く見られる構造です。
ラーメンとは、ドイツ語で額縁”“という意味で、柱や梁のフレームで耐力を出すことにより、間に壁のない自由な空間がつくりやすくなります。低層から超高層まで幅広い建物に対応がしやすく、RC造やS造に多く採用されています。
ラーメン構造のマンションの場合、間取りの変更が比較的自由なため、リフォームを検討している方の購入が多いようです。一方で、室内に梁や柱のでっぱりが出てくる場合があるので、家具の配置などには注意が必要です。近年ではアウトフレーム工法により柱や梁が室内に出ない形式も増えつつあります。
 
壁式構造
壁式構造とは、壁を厚く頑丈につくり、面で力を受けることで耐震性を高めた構造のことです。基本的に柱や梁を使用しないため、室内はすっきりとした空間になり、家具の配置もしやすくなるというメリットがあります。
一方で、ラーメン構造が柱や梁ので力を受けるのに対し、壁式構造は壁というで力を受けることに特化しているため、大きな窓や開口部を設けることは難しく、間取りを変更するリフォームでは、壁を取り払うことができないなどのデメリットもあります。
壁式構造は比較的低層のマンションに多く見られる構造で、5階建て以上のマンションで採用されることはほとんどありません。壁式構造を用いた中古の分譲マンションの中には、工場で生産したコンクリート部材を用いて施工するプレキャストコンクリート工法が多く、耐震基準適合証明の検討を推奨されるケースもあります。
証明を受けるにはその取得時期が重要となりますが、証明を受けることによって、不動産取得税や登録免許税の軽減などが適用されます。
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